日本人技師、八田與一たたえ 台湾がダム着工100年式典 蔡総統らトップ3が出席 (産経)

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 2021年5月8日 日本人技師、八田與一が戦前、台湾で建設した烏山頭ダムの着工100年を祝う式典が8日、台南市八田與一記念公園で行われた。関連イベントも含め、蔡英文総統、頼清徳副総統、蘇貞昌行政院長 (首相に相当) が出席した。


 日本人技師、八田與一たたえ 台湾がダム着工100年式典 蔡総統らトップ3が出席 (産経)

 【台南 (台湾南部) = 矢板明夫】日本人技師、八田與一 (はった・よいち) が戦前、台湾で建設した烏山頭 (うさんとう) ダムの着工100年を祝う式典が8日、台南市八田與一記念公園で行われた。関連イベントも含め、蔡英文総統、頼清徳副総統、蘇貞昌行政院長 (首相に相当) が出席した。

 外国が関わる歴史イベントで、台湾政治トップ3人の参列は極めて異例だ。 
 先月16日の日米首脳会談や、今月5日に閉幕した先進7カ国 (G7)外相会議で、菅義偉首相、茂木敏充外相が相次ぎ「台湾海峡の平和と安定」を重視する姿勢を明確にした。台湾も対日関係を強化する意思を改めてアピールした形だ。

 蔡氏は「100年前に烏山頭ダムを作った八田與一の先見の明、勇気と実行力を学び、台湾と日本は新型コロナウイルス対策や気候変動問題などで協力関係を緊密にし、100年後の子孫に良い環境を残せるよう努力したい」と述べた。

 安倍晋三前首相もビデオメッセージを寄せて、「真の友人だけがつくる深い交わりをこの先もずっと、世代を継いで大事にしていきましょう」と強調した。
 1920年着工の烏山頭ダム記念式典は昨年9月に予定されていたが、八田與一の79年目の命日にあたる8日に延期された。台湾側から約500人が出席したが、日本側関係者は八田與一の故郷、金沢市からテレビ会議方式で参加した。
 烏山頭ダムにある八田與一像前で行われた慰霊祭では、頼氏が「八田與一の台湾への貢献に感謝する」とあいさつし、献花した。